蒼月記

時に、残月、光冷やかに、白露は地に滋く、樹間を渡る冷風は既に暁の近きを告げていた。
人々は最早、事の奇異を忘れ、粛然として、この詩人の薄倖を嘆じた。
蒼77の声は再び続ける。―――『蒼月記』より抜粋

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